発売から1ヶ月が経過してやっとクリアできました。
DLC含めてプレイし終えた感想を書いていきます。
クリアまでにかかった時間
ストーリーフォーカスでクリアまでにかかった時間は65時間でした。
長いか短いかでいうと長めではあると思います。
ただし今回はDLC2本のシナリオとサブクエストにモブハントも全てクリアした状態なので、やり込みを除いてこの時間なら割とコンパクトにまとまっていると言ってもいいのかもしれません。
ゲーム本編について
まずはDLC以外の部分について書いていきます。
以降はストーリーのネタバレも含みます。
ストーリーについて
総合的には良かったです。
少年から始まって経過年数から最終的には30代後半にクライヴはなっているはずです。
ナンバリングでここまで時間経過して主人公の見た目が変わっていくのは初めてです。
終盤の流れはちょっと思うところありますが、バハムートくらいまではかなりいい流れでした。
真相に迫るにつれて黒幕が超常の存在で人に取り憑いているみたいな存在なので、12のオキューリアがよぎりました。
あちらとはやってること反対でしたが、存在としては大体同じでした。
物語の終着点としてアルテマの手を離れて魔法のない世界になったということなのでしょうが、主人公であるクライヴは描写から最終決戦後に石化して死亡してしまったということらしく、目的は果たしつつも自身は救われなかったという感じはモヤります。
主人公が死亡してしまうのはあまり好きではないですが、度々描写されてきた月の近くにある赤い星がクライヴを表していたのは素直にそういうことだったんだって謎の納得をしました。
あとは終盤の良かった描写としては、アルテマ戦で相手が出してきたものと同じ召喚獣の力で対抗して打ち勝つというのはベタですが好きな展開でした。
また、この時にアルテマが叫ぶのは現代の召喚獣ではなく、おそらくこの世界における本来の力の名前ですが、それはFF3の召喚魔法の名前だったりします。
FF3に登場していないものに関してはオリジナルでつけているようです。
しかも撃ち合いになるの順番はクライヴが吸収した順なので、最初はガルーダでオリジナルのものだったかこともあり過去作品からの引用だと気づきませんでした。
気づいたのはカタストのオーディンでした。
それ以外は過去の魔法の名前を憶えていなかっただけです。
コンテンツについて
コンテンツというかレベルデザインについてです。
非常に丁寧に作られていると思います。
ストーリーフォーカスであれば、それぞれのタイミングで発生したサブクエストとモブハントをこなしていけばその次に攻略するステージをそこまで苦戦することなくクリアすることができます。
正直このゲームの経験値はほぼボス戦で稼いでいくような感じなので、レベリングのためにフィールドの雑魚と戦うのはあまり意味がないです。
レベルだけを見るとモブの方が上だったりしますが、そのレベル差を召喚獣で埋めていく感じで戦っていきます。
タイタンを手に入れた後だとカウンターを取りやすくなるので一気にウィルを削る手段が増えます。
最終的にはあまり使わなくなりましたが、このタイタンを手に入れて召喚獣が3体になったところが一気に戦略が広がって楽しかったです。
しっかりとサブクエを進めていけば装備に関しても強力なものが作れるようになるので、レベリングついでに素材が集まっていき効率が良いです。
リプレイモードがある関係でボスとの再戦もできるのも地味に評価ポイントです。
RPGの常として一度倒したボスと再戦するにはまた最初からプレイしないといけないです。
しかし今作ではステージ制にしていることもありレベルを現在の状態のまま再度遊ぶことができます。
似たようなシステムだとデビルメイクライとかベヨネッタとかも何度も挑戦できるタイプだったと思います。
DLCについて
続いてDLCの感想です。
DLCのプレイ条件
2つのDLCは共にメインの最終章に入った上に、特定のサブクエストをクリアすることで解放されました。
サブクエストも最終章に入ればすぐに解放されるものではなく前提のクエストをクリアすることで解放されたと思うので、DLCで遊ぶためにはそれなりに準備が必要になります。
空の残響
1つ目のDLCは1つのダンジョンで完結する一本道タイプのものでした。
入り口はゲーム内で唯一歩くことができた黒の一帯にあり、魔法も使えない場所なので物語上はそう言う場所があり、早く抜けてしまうのが吉としていたので調査されていなかった場所というのも上手い落とし込みだと思いました。
ダンジョン内は複雑ではなく基本的に一本道で複数回のボス戦をしながら進んでいきます。
物語の内容としては人造クリスタルとそれに対応する人造召喚獣オメガについて道中で知ることができます。
オメガというと神龍とセットで、神龍を追って来るというのが大体ですが16は神龍が登場しないので討神召喚獣という名目でこの世界の神であるアルテマを倒すために作られたようです。
ボス戦の曲が14の次元狭間オメガのアレンジになっているのはヒカセンとしてはポイントが高いです。
クリア特典と言っていいのか微妙なところですが、1週目ではおそらく最強の武器のオメガウェポンが作れるようになります。
事実これ以降は武器の更新はすることはありませんでした。
海の慟哭
2つ目のDLCは新エリアでの展開であり、サブクエストもあるなどボリュームが空の残響と比べるとかなりあります。
ボリュームがあるという部分以外にも、最終章に入ってからずっと陰鬱な空模様であるのを、里を隠すための魔法という設定を利用して青空にしたのはかなり上手いです。
折角の新エリアなのにあの空のままでは楽しさも半減してしまいます。
物語の中心になっているのは幻の召喚獣リヴァイアサン。
メインの中でも名前がちょっとだけ出てきただけでどういう存在なのか不明でした。
ここで判明したのは過去に実験によって暴走したリヴァイアサンのドミナントを時間停止で封印しているということでした。
割と前半でクライヴはリヴァイアサンの力を吸収し、新たな召喚獣として使うことができるようになります。
リヴァイアサン戦があるはずなのにこんなに早くリヴァイアサンの力を使えるようになって良いのかとも思いましたが、クリア後に使用可能では使う場面がほとんどなくなってしまいます。
そのためこのDLCはリヴァイアサンの力を使って楽しんでくれというメッセージなのかもしれません。
実際リヴァイアサンの力はメインの後半で手に入るオーディンやバハムートより汎用性が高いとは思います。
でもオーディンはそれを差し引いても斬鉄剣が強力ではあります。
サブクエストでは水の民のことや、メインでは登場していないトンベリ族のことなどを知ることができます。
最終的にはリヴァイアサンとの召喚獣バトルになります。
これが非常に難しいです。
ストーリーフォーカスなのでアクションフォーカスよりは手心が加わっているはずですが、攻撃を食らうと7〜8割HPを削られてしまうので、初めてイフリートの状態で回復アイテムを使いました。
レベル上げが足りなかったのかというとそのようなことはなく、この時点でクライヴはレベル53くらいで、通常のバトルであれば十分すぎるレベルに達していました。
DLCのリリース当時を考えると、PS5独占の時なので基本的にメインをクリアしたプレイヤーが対象となり1番難しい召喚獣バトルとして開発されたのかもしれません。
オメガウェポンほどわかりやすいクリア特典はないですが、海の慟哭では武器が結構追加されています。
ただ大半が本編クリア後の入手となります。
本編クリア後にクリアデータをロードすると召喚獣としてアルテマの力を入手できるようになっていて、やり込みコンテンツにあたるカイロスゲートが解放されます。
カイロスゲートは14でいうところのディープダンジョン的なもので、20階層を1週としてクライヴを強化しながら進んでいきます。
各階層のクリア報酬は初回のみユニークアイテムとなっています。
クリアだけならそこまで難しくはないですが、スコアアタックをしようと思うと色々考えないといけません。
全体を通して良い部分、悪い部分
良い部分
全体的にユーザーフレンドリーにできている
メインをステージ制にしているのでエリアを進んでしまったのでサブクエストを取りこぼしてしまったというのが基本的にないです。
キャラクターのカスタマイズ性についても、APの払い戻しができるので今欲しいところにだけポイントを振ったり、マスター化によって実質的に無制限に組み合わせを作ることができます。
既に書いたようにレベルデザインが上手く、ストーリーフォーカスで遊んでいる分には詰んでしまうことはありませんでした。
無駄な説明がない
イマイチ言っていることがわからないかもしれませんが、割とプレイヤー的には知らなくても大丈夫な設定を長々と語られてしまうゲームも結構あります。
16のように細かい設定は物知りのNPCに聞いてくれと最初から決められていて、主人公は等身大の人間としての情報だけを与えられるのは個人的には助かります。
プレイヤーは知ってるけどキャラクターは知らないが良い方向に働くこともありますが、16は操作キャラがクライヴのみなので、余計な知識を入れずに知りたければ聞くというのが合っています。
たまにドット絵が使われている
セーブ画面やステータス画面のパーティメンバーなど昔ながらのドット絵でキャラクターを表現しているのは古くからのファンは嬉しいです。
良かったと感じている部分の総評としては開発側がプレイヤー側に寄せに来ている部分です。
一概に良い悪いとは言えませんが、個人的にはRPGは理不尽に難しいものをクリアした達成感よりも物語を楽しませる方向に作られている方が好きです。
悪い部分
ボス戦が半分カットシーンに支配されている
演出上仕方のない部分もありますが、ウィルを削りここから一気にダメージを与えていくぞと息巻いていても削れたHPの関係でカットシーンに割り込まれてウィルを削り直しにされてしまうことが多々ありました。
トドメの一撃がQETに成功する必要がある
明らかにこれで倒せるという攻撃をしても、カットシーンに入ってしまいそこからQETになります。
すぐにカットシーンになるなら許せますが、何故かHPが減らない状態が数秒続いてからなのでアクションでこれはちょっといただけないです。
14であればフェイズ移行のタイミングで無敵になってしまうというのが常ですが、コンシューマの作品で同じことをされるのはちょっと違うと思います。
上記のように悪いと思っている部分は戦闘におけるテンポを阻害される部分です。
例えばフェイズ移行するのであればHPゲージ1本あたりの数値を少なくして、わかりやすくHPを削り切ったけど第2形態で全快の状態から戦闘再開みたいな方が納得できます。
現状だとやっと大ダメージを与えられると思ったのにHPが全然削れないで少ししたらカットシーンが入るなのでアビリティのムダ撃ちもあったりしてプレイヤー側が損する展開しかありません。
14のように何度も同じボスと戦う設計のゲームならそれらを覚えて次に活かすバランスなので良かったかもしれませんが、16はコンシューマで基本的にはストーリー上そのボスとは1度きりの戦いなのでやはり微妙です。
最後に
いろいろなところで評判が良くないような書かれ方をしていますが、物語と遊びやすさなども含めてナンバリングの中でも上位に食い込めると個人的には思います。